バス

バスの利用を勧める看板広告。「バスは安全です」とあって、「だからバスにみなさん乗りましょう」と締める

利用者数増加
 都市鉄道のないベトナムでは公共交通機関といえばバスになるが、近年公共バスの充実は目覚しいものがある。例えばホーチミン市の場合、2010年には現行の路線数150を300弱にまで引き上げる予定だ。バイク増加による慢性的な交通渋滞解消のため、大量輸送機関としてバスにかかる期待は大きい。2006年、同市におけるバス利用者数はのべ3億人で、来年は3億7000万人を見込む。

バス停は生活用品の広告スペースとして活用されている
バス停は生活用品の広告スペースとして活用されている

格安料金の背景
 現在ハノイではバス料金が3000ドン(約0.2ドル)、ホーチミン市でも2006年12月から3000ドンに値上げされる(31キロ以上の場合、4000ドン)。ホーチミン市ではバス通勤・通学を積極的に奨励しつつ、公共バス運行に対して2006年度、市予算から5000億ドン(約3330万ドル)の補助金が拠出されている。だがバイクという“個人の足”が異様に充実してしまった現状から、“バスは貧乏人の乗り物”との偏見も根強い。

バスのサービス
 外国人にとっては乗車・降車ともに困難は困難だが、ベトナム人からも運転手・車掌の応対は問題視されている。ホーチミン市の公共バスによる規定違反は2005年3333件、罰金総額は9億ドン(約6万ドル)に上る。

 違反の内訳は、▽規定路線を通過しない・705件、▽停車位置違反・468件、▽乗車券を発券しない・564件などの他、運転手・車掌の接客態度に対するクレームも116件ある。劣悪なサービスがバスのイメージ悪化を招いているのは事実で、その裏には劣悪な労働条件がある。往復60キロの路線でも、1便あたり運転手は2万ドン(約1.2ドル)、車掌は1万ドン(0.6ドル)と低賃金の上、交通安全という観念の薄い現状が乗務員を苦しめている。

ベトナム都市部のバス。バイクの波を押し分けるような進み方だ
ベトナム都市部のバス。バイクの波を押し分けるような進み方だ

道路に問題も
 狭い道路をバスが乱暴に走行する光景にはかなり恐ろしいものがある。それもそのはず、フランス領時代の都市計画がそのまま現在のホーチミン市に引き継がれており、道路の幅員・規模などは現在の600万人という人口規模に到底見合うものではない。

 風情のある並木道は昔日の名残を伝えて美しいが、バス路線の拡充と合わせて道路の拡張・改修は急務だろう。

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